木材の話(構造材編)
2016/03/10
木材は使用場所だったり、値段によっていろいろな樹種を使います。
土台には桧、青森ヒバ、能登ヒバ(あすなろ)、米ヒバ、米栂の防腐剤注入、カラマツ,クリなどが有ります。
土台に桧材を使用するときは、出来るだけ赤身(芯材)をお薦めします。
高価ですが青森ヒバには、ヒノキチオールが有り、防腐防蟻効果があります。(桧には有りません)
また安価ですが米栂材の防腐剤注入土台は、栂材は柔かい素材なので内部の造作などには向いていますが、土台にはおすすめできません。(液剤も芯までは浸透していません)
桧の赤味(芯材)の土台に、防蟻防腐効果のある液状活性炭を塗布しています。
柱材には桧、杉が多く使われ、大黒柱などに欅が使われることが有ります。
梁、桁、垂木には油分が有って粘りが有る松材(日本産、米国産)、桧が使われます。
下の写真は土台、柱、梁、垂木、間柱、筋交い、根太棒など、すべて桧造りの家です。
桧なんてとても無理とお思いでしょうが、キッチンに食洗機など設備器具に少しおごったくらいの予算で出来ます。
木材は設備器具などに比較すれば、皆さんが思っているほど高くありません。
設備器具は後で交換可能ですが、構造材は見えなくなるところで交換は大変です、長い目で見てはいかがでしょうか。
柱、間柱、根太棒は桧ですが、梁、垂木は米松です。白い布で包んであるのは、大黒丸太柱は桧です。
杉も安価なので梁に使われますが、桧、松より粘りがないので、背の大きいものを使ったほうが良いと思います。
最近は安価なので、木のブロックを接着した集成材も、使われるようになりました。
木も食品のように、産地や年輪によって強度や値段の違いが有ります。
桧には、九州産、奈良県の吉野産、長野県の木曽桧、杉も九州産、奈良県の吉野産、秋田県の秋田杉とあります。
この産地のものは、手入れが行き届き目が細かく強度の有る材が多いです。
秋田県の秋田杉は和室の天井材によく使われます。(ただ安価なもので、プリントした物もありますのでご注意を)
木は年輪によって強度が違いますし、白太(辺材、木の栄養を運ぶ導管部分)が多いと、カビやすく虫害にもあい易いです。
そんなことから柱や土台は、白太(辺材)の多い割角よりも,赤味(芯材)で製材したものが、強度があるとされています。
また太さも10.5mm角より12.0mm角のほうが、耐力は遥かに増加します。
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