川内原発は止めず、高浜原発はなぜ動かすの?
2016/04/30
今月14日に起きた熊本の地震では、14日に起きた本震と言っていたものが前震で、16日起きたのが本震に変わっています。この後また強い本震が来るかもしれません。
また23日になっても九州の地震活動は、「まだ激しい揺れに伴う地震に警戒するように」と、気象庁では言っています。また地震も火山も「科学的には全ては解らない」と気省庁や専門家が言っています。
熊本県の土砂崩れの有ったところも「土砂災害防止法」の「危険区域」に指定されていないところです。国交省の人も「基準は過去の災害を調査して積み上げた知見で、想定外」だったと言っているじゃないですか。
九州では、台風は来ても大きな地震は起きないと、されてきました。しかし大きな地震が起きてしまった熊本の様に、川内原発のある鹿児島では、絶対起きないと誰が言えますか。
今回地震国日本では「いつでも、どこでも、強大な地震は起こりうる」ということを、改めて思い知らされたと思います。
それなのに原子力規制委員会は、「科学的根拠が無いから」と、川内原発を止めようとしません。科学的根拠って何なんですか。管轄外だから、知ったことではないという事ですか。
福島の原発事故で、失敗を経験しているのに、なぜ「予防策として停止」をしないのだろうか。起きてからでは間に合いませんよ。まだ国民を苦しめるのですか。
またその一方で規制委員会は、老朽化して40年を迎えようとしている高浜原発を、再稼働させようとしています。
ただ動かすには例外中の例外として、厳しい審査を経る条件で、延長を認めることになっているわけです。その中には、すべてを難燃性ケーブルに取り換える条件がある。
それなのに4割も難燃性のケーブルに取り換えず、防火シートを巻くだけで対応するという。その上、耐震性の評価に必要な試験は改修工事後で良いという。
これではお飾りの「規制委員会」では無く、「規制緩和推進委員会」ではないだろうか。
ただ五年前福島原発事故でもあったように「原発を止めた場合、止めぬ場合」の責任は誰が取るのかが、決まっていないからかもしれない。
これが規制委員会、環境省などと、責任のなすりつけあいになっている、一番の原因ではないだろうか。相も変わらず、国民の事を考えて発言してくれる人が、いないことになってしまっています。
今の日本にはゴーサインを出す人はいても、ストップサインを出す人は一人もいない。人間には良かれと思ってやったことが、間違っていたと気付くことが有ります。その時は素直にストップしませんか。
アメリカは、1979年にスリーマイル島で、原発事故を起こしました。そこでアメリカは多くの教訓を学んできました。
そしてアメリカ原子力規制委員会(NRC)前委員長のグレゴリー・ヤツコさんが、来日講演でこのように言っています。
「原子力発電所では事故は起きるもの」だという前提で議論しなければなりません。そのような基本を認めなければオープンな議論は出来ません。
いつ事故は起きるのか、どのくらいの規模で、どのくらい深刻なものになるかは、予測がつきません。けれどもどこかのある時点で、事故は必ず起きるものだという事です。
事故が起きても、最小限の規模で食い止める考えを、持っていることです。出来れば敷地内に留めるようにと。
日本の原子力業界では、原子力は安全なもの、絶対に事故は起こらないとされてきました。しかし福島で事故は起きました。
また長崎、広島で原爆被害、そして福島原発事故で原子力の怖さを、世界のどこの国よりも学んだわけでは有りませんか。なんでもっと厳しく考え行動しないんだろう。やはり原子力ムラの、魔物のせいですかね。
もう一度、国、国民が原点に戻って、原発の事を考えてみる必要が、あるのではないでしょうか。こんなことをしていると、本当に「日本沈没」が起きてしまいかねません。
私のモットー「エネルギー作る前に使わない」です。そんな住まい造りを。
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